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働く者を守る法律

わが国では憲法18条によって「何人も、いかなる奴隷的拘束も受けない。又、犯罪に因る処罰の場合を除いては、その意に反する苦役に服させられない。」と、酷使と
強制労働から守られていて、また同27条によって「すべての国民は勤労の権利を有し、義務を負ふ」と、勤労の自由が認められ、さらに同28条によって「勤労者の団結
する権利及び団体交渉その他の団体行動をする権利は、これを保障する」と、働く者の生活を守るための団結権、団体交渉権、争議権が認められています。
その下に労働関係などをめぐるさまざまな法律が定められていて、これらの法律は一般的に労働法とよばれています。
この憲法に基づいて、職業の機会を与えるために職業あっ旋、補導をする「職業安定法」が制定され、次に就職した者の労働条件を人間らしい生活が営めるようにする
ために、労働条件の最低の基準を定めた「労働基準法」がが制定され、就業時間、休憩、賃金、安全、衛生、その他の労働条件が定められました。
さらに、よりよい労働条件をかちとるために、労働者が使用者と対等の立場に立ち、労働組合を作って使用者と交渉し、場合によってはストライキという団体行動をす
ることができる「労働組合法」があります。また、労使者に紛争が起こった場合は、なるべく円満に解決するため、労働委員会によるあっ旋、調停、仲裁などの方法を
定めた「労働関係調整法」が制定されています。

労働基準法

労働者は使用者と対等な立場で、自由に契約ができるはずだといっても、実際は働かなければ生活ができない立場にあり、賃金が安い、条件が悪いといっても働かない
わけにはいかない場合がほとんどです。不利な決定であっても、しぶしぶ応じることもあるでしょう。
憲法で「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」と掲げても、使用者がそれに従わなければ、労働者の生活はたたこのめされてしまいます。
そこで昭和22年4月、労働基準法が制定されて、「労働者が人たるにあたいする生活を営むための必要をみたすべきものでなければならない」として、その労働条件はど
うあるべきかを謳っています。
そして、この規定は、労働条件の最低の基準であるから、それを低下させぬよう、向上をはかるように務むべきことを最初に掲げています。
その内容は、労働者の立場を擁護るための労働条件や、労働者の人権保護規定や権利を定めたものとなっています。

就業規則

資本主義が高度に発達してきた今日では、企業もしだいに機会化し、規模も大きくなり仕事も複雑になっています。そこで使用者は雇った労働者を組織的、能率的に働
かせることが必要になってきます。また労働条件も企業単位に基礎を作って、労働条件や職場での務め方の基準となる規則をはっきりさせなければならなくなります。
労働基準法では、この就業規則を作って所管の行政官庁(労働基準監督局)へ届出ることになっています。
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この場合、就業規則の内容は労働基準法の線を下回ることは
許されません。しかし、使用者の中には、就業規定で定めておきながら、実際に労働契約を結ぶときには、それを下回る労働条件を取り決める者もいます。このような
場合労働基準法以下となった部分は無効であるということになります。
これは労働基準法93条で「就業規則で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分については無効とする。この場合において無効となった部分は、就
業規則で定める基準による」と定められています。