労働組合法の概要
労働組合法は昭和21年に成立しましたが、その後、全面的に改正され、その後も数回小改正が行われています。憲法28条に「勤労者の団結する権利及び団体交渉その他
の団体行動をする権利は、これを保障する。」とありますので、労働者が多数集まって自主的に労働組合を組織することが、労働組合法(労組法)第1条で「この法律
は、労働者が使用者との交渉において対等の立場に立つことを促進することにより労働者の地位を向上させること、労働者がその労働条件について交渉するために自ら
代表者を選出することその他の団体行動を行うために自主的に労働組合を組織し、団結することを擁護すること並びに使用者と労働者との関係を規制する労働協約を締
結するための団体交渉をすること及びその手続を助成することを目的とする。」で認められています。
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だから労働者が組合に参加したという理由で、使用者が解雇した
り、不利益な待遇をすることは禁じられています。
労働組合は、組合員が相互に助け合うばかりでなく、使用者と労働者との関係を規制する労働協約を作るため、代表者を選んで賃金、労働時間、その他の労働条件につ
いて、使用者と対等に交渉することを目的としています。
個人個人では使用者と話しあう機会を得ることさえ難しいですし、使用者側もひとりひとりに対応していられないでしょう。そこで、労働者側が一体となって団体的に
交渉するので、これを団体交渉権(団体権)といいます。使用者側は正当な理由がなければ、労働者の代表者と団交することを拒むことはできません。
団交の結果、労働条件その他について、組合と使用者の間に定まったとりきめを労働協約といいます。(労働組合法14条)
これは平和なうちに団交できるものもあり、争議解決の結果、締結されるものもあります。また、その内容も労使の基本関係を定めるものもあり、労働条件の基準を決
めるものもあり、労使の義務を定めるものもあります。これは書面を作って双方の当事者が署名するか、または記名押印することによって、その効力を生ずるものと
されます。(労働組合法14条)
そしてこの協約には、3年を超える有効期間を定めることはできません。(労働組合法15条)
労働組合法第14条
労働組合と使用者又はその団体との間の労働条件その他に関する労働協約は、書面に作成し、両当事者が署名し、又は記名押印することによってその効力を生ずる
労働憲法第15条
1.労働協約には、3年をこえる有効期間の定をすることができない。
2.3年をこえる有効期間の定をした労働協約は、3年の有効期間の定をした労働協約とみなす。
3.有効期間の定がない労働協約は、当事者の一方が、署名し、又は記名押印した文書によつて相手方に予告して、解約することができる。一定の期間を定める労働協約
であつて、その期間の経過後も期限を定めず効力を存続する旨の定があるものについて、その期間の経過後も、同様とする。
4.前項の予告は、解約しようとする日の少くとも90日前にしなければならない。
労働協約と就業規則の違い
労働協約は、労働組合が労働条件について使用者と交渉して、その意見が一致したとき、文書に明文化したものです。つまり労働規定は労働者を代表する労働組合と使用者が一方的に作成する就業規則と違って、その内容には働く人たちの生活を守る主張を反映させることができ、その有効期間中はその協約を使用者が勝手に変更することはできません。そのうえ労働協約は強い効力を認められていますから、労働協定があるときは、個人の労働契約はないものとなって、この協約に従うことになります。
労働条件はこのように個々の労働契約、労働基準法、就業規則、労働協約の4つによって決まりますが、そのなかでも労働協約は「労使が対等の立場で決める」という理想の上からいっても、実際上の効力の点からいっても、いちばん重要なものといえます。
